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2009.02.20

名探偵とマラソン

2月20日(金曜日)
 木~金で札幌出張。往復のJRで読んだ2冊の文庫本がどちらも面白かったため、ご紹介。

◆名探偵の掟 /東野圭吾
 推理小説を書こうとする人には最高のバイブルとなり得る本ではないでしょうか。
 様々な切り口の推理小説の短編集で構成されています。シリーズの主役となる登場人物(名探偵天下一大五郎とへっぽこ警部大河原番三)が折に触れて小説世界を抜け出し、状況設定、ストーリーなどについて強烈に風刺を効かせたコメントを繰り広げ、「まあ仕方ないか」と再び役者として小説世界に戻ります。

 コメントは、これまでの色々な推理小説の作風やそれと対峙する読者の姿勢を痛烈に斬るもので(一般化されていて特定の小説を斬るわけではありません)、はたまた やたらと題名の長いTV2時間ドラマが原作をどんな風にねじ曲げて視聴率を稼ぐための仕立てをしているかなどを解説したり。

 すなわち、ここで言われていることに注意して小説を書けば、東野圭吾小説のような素晴らしいものが書けるというあんばいになっているわけです。まあ、常人には到底無理なんでしょうけど。
 いずれにしても、やたらと楽しい内容でした。

◆「マラソン・駅伝」の素朴な大疑問 /金哲彦

 マラソンや駅伝の中継で、冷静・穏やか・分かり易いピカイチの解説。女子解説の増田明美と双璧を成す男子解説の第一人者、と私が思っている金哲彦さん。その金氏が素人の目線に立ち、マラソン・駅伝の素朴な疑問を1問1答式で記してくれています。
 その口調同様、明快で分かり易く、これも楽しめます。

 マラソン歴がちょっと長くなってきている自分もあらためて「へぇ~、そうだったのか」と唸るシーン満載でした。

 例えばべたなところでは、マラソンの42.195キロ。何故きっかり40キロでないか。これは良く知られた話しかも知れませんね。

 もともと約40キロとして一定でなかったところですが、第8回パリ五輪から42.195キロとなったそうです。
 このとき第4回ロンドン大会での距離が採用されたそう。当時のアレクサンドラ王妃がスタート・ゴールを城の窓・ロイヤルボックスから直接見たいとコース設定させた結果とのこと。
 何故あえてこの大会の距離を基準にしたのか、きっかり40キロとしなかったのか。そこが一番大事なところだと思いますが、今回もそこの説明は残念ながらありませんでした。
 
 まぁ、この2.195キロという微妙な中途半端な最後の距離が、マラソンの醍醐味を増幅させていることは確かです。無かった方がよかった なんて全く思ってません(^^)  

 そのほか、瀬古利彦選手を讃える場面がたくさんあったのが印象的。モスクワオリンピックで絶対的に金メダルが期待できたのにボイコットで無になってしまった下りでは泣きそうになりました(ちょっと言い過ぎか)。
 78、79、80年の福岡国際、81年のボストンと連勝していた当時の走り、レースがDVDになっていないでしょうかねぇ。是非、あらためて今、瀬古選手のスーパースパートの切れ味を堪能したい、そんな思いになりました。

          * * *

去年の2月20日 ファシリテーターになろう 
去年の2月19日 公開討論会に思う 

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