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2008.09.13

環境考古学と縄文文明

9月13日(土曜日) 9月に入ってから暖かくなった北海道。今日も青空にジリジリする日射しと爽やかな秋風が同居する曖昧な天候。
 8時過ぎからRUNに出ると、外気はすでに むんっ として「お前は夏か!」と大気に向かって突っ込みをいれたくなってしまいます。
 自称「函道コース」を10キロも走らなかったはずですが、またもや汗だく。シャワー浴びてもなかなか汗が引かない。
 頭からシーブリーズを被ってやっと何となく決着がついてきました。

 10時半からは買い物に付き合わされ、久根別の「しまむら」さんと「カウボーイ」への足となったあと、午後からは市立函館中央図書館へ。

 「2008函館 縄文・環境フォーラム」は14時からですが、駐車場が満車になるのを避け早めに入ります。いきなり、本日の司会兼函館代表パネリストの市教委阿部参事と遭遇しご挨拶。
 あとは図書室ホールで持参した読みかけの文庫本を読んで というよりは、ほとんどうたた寝しながら時間を潰し、開演30分前に会場入りしました。
 

P9134498  基調講演「環境考古学から見た世界の文明」は国際日本文化研究センター教授の安田喜憲氏。安田教授は関西人特有のジョークを織り交ぜP9134500 ながら観衆にというよりは自分の前にいる親しい友人に語りかけるような話のテクニックを駆使し終始リラックスさせてくれながら、どんどんと自分の世界に我々をいざなう。話がとても上手い方でした。

P9134501  環境考古学という言葉の生みの親でもあります。当時はそんなものは学会で受け入れられるはずがないという状況で、教授になれないと言われながらもそんなもののために研究しているのではないという姿勢を貫き、20年経ってやっと自分の考えが学会に受け入れられるようになったのだとか。
 
P9134503  そのほかにも事例を挙げながら、自分の考えが世間に認められるには10年はかかる。自分は常に10年先を走っているから、と、嬉々としておっしゃている姿が印象的でした。

 太陽・玉信仰、山・樹・柱・鳥の崇拝、魚を食していた文化であったことなどの共通点を挙げ縄文時代とマヤ文明を比較した上で「ものづくりとアニミズムの生命文明」と題し『縄文は文明である!』という持論を展開します。

 命(と死)というものを大切にした文化であったこと。それはとりもなおさず命の根元である女性を大事にした文化だったこと。

 なぜ『縄文』でなければならなかったか。縄文は生命のシンボルではなかったのか、という推論。縄は2匹の蛇が絡まり合って交尾している状況そのものであり、蛇の交尾は15時間も継続される命の営みであるため、縄文は即ち命の印だったという何とも大胆な発想。
 話術も、話の内容も、全てが巧すぎてその世界に引き込まれ講演時間が短くさえ感じました。
 
P9134506 その後休憩を挟んでパネルディスカッションでは
パベル・タラソフ氏(ベルリン自由大学教授)の「過去6千年間の地球環境の変動の歴史について」、
マイケ・ワグナー氏(ドイツ考古学研究所ユーラシア部長)の「ユーラシアP9134505 大陸における文明の発展と日本」 
岡田康博氏(青森県山内丸山遺跡保存活用推進室室長)の「山内丸山遺跡に見る集落と環境の関係」
阿部千春氏(函館市教育委員会生涯学習部参事)の「南茅部縄文遺跡群における縄文時代中期・後期の状況」
P9134507 以上4つの演目での事例発表を軸に阿部参事がまとめていくという趣向。
 それぞれに特徴のある発表で、どれも興味深いものではありました。
 
 環境と考古学を結びつけるためには、まだまだやることが山積しているという印象はありました。グローバルな環境変動はかなり良い線行っているようですが、たとえば南茅部地方のミクロな環境変動はどうだったかというと、それはあくまでこれからの研究となるようです。
P9134509  南茅部の地層や遺跡や窒素・炭素安定周位体分析等で当時の衣食住生活がわかっても、環境はグローバルな分析から得られている地球規模の変動と照らすしかない段階のようなのです。
 これらがきっちり研究され、結果が出てくるともっとこの分野の世界は面白くなりそうな予感がしました。

 そして考古学の発展ばかりではなく、これからの我々現代社会が進むべき道も示唆してくれるような分野・レベルに進化していくのではないかとさえ思えたのでありました。

 「函館150」のBlogでは市内在住ブロガーkitora氏が全く別の切り口でこのフォーラムを考察していて、それはそれで興味深いものがあります。青森・東北との連携不備についてです。

          * * *

 夜中に、思い立って松風町?のシアター太陽に行って「20世紀少年」を観てきました。古いマンガを読んでいるようでなかなか面白かった。最後、「続く・・」で終わっているため、連続ものの途中の回を観たような中途半端さはありましたが、まあそれを差し引いたとしても良かったんじゃないかと。
 予告を思わせぶりに見せ、次回、また絶対見に行きたいという思いを誘うとこあたり、なかなか商売上手。 

          * * *

去年の9月13日 シーニックの芽、着々 
去年の9月12日 「空気を読む」以前の話し

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